私の知人B子(仮名)の話なんだけど、聞いてほしい。
B子は今年53歳。地方都市の小さな会社で事務のパートをしている。時給は950円。週5日、9時から15時まで働いて、月収は8万円ほど。
家には要介護の両親がいる。母は認知症が進んでいて、父は脳梗塞の後遺症で要介護2。夫は単身赴任中で、月に1回帰ってくるかどうか。子供はいない。
そんなB子の日常は、地獄そのものだった。
朝5時。
母のオムツを替える。父の着替えを手伝う。朝食を作って食べさせる。薬を飲ませる。デイサービスの準備をする。
7時半。
ヘルパーさんに両親を引き継いで、B子はパート先へ向かう。
8時50分。
会社に着いて、制服に着替える。タイムカードを押す。
「おはようございます」
誰も返事をしない。
9時。
パソコンの前に座ると、机の上に付箋が貼ってあった。
『このファイル、今日中にまとめといて。あと、コピー機の紙補充しといて。C美』
C美。28歳の正社員。B子の直属の上司ではないが、なぜか指示を出してくる。
「おばさん、おはよー」
C美が出勤してきた。スタバのカップを片手に、スマホを見ながら。
「あ、おはようございます」
B子が頭を下げる。
「あのファイル、やっといてねー。あ、あと昨日のコピー、曲がってたから全部やり直しといて」
「え、でも私、昨日コピーは…」
「いいから。おばさんがやったことになってるから」
C美はそう言うと、自分の席に座ってスマホをいじり始めた。
B子は何も言えなかった。
この会社に入って3年。最初の1年は優しくしてもらえた。でも、C美が入社してきてから、全てが変わった。
「B子さん、お茶」
「B子さん、これコピーして」
「B子さん、電話出て」
「B子さん、トイレ掃除しといて」
全部、C美からの指示。
しかも、全部「おばさん」か「B子さん」呼び。決して敬語ではない。
他の正社員たちは見て見ぬふり。
「まあ、パートだし」
「B子さんも嫌なら辞めればいいのに」
休憩室で、そんな声が聞こえたこともある。
でも、辞められない。
月8万円でも、B子にとっては貴重な収入。夫の給料だけでは、両親の介護費用と生活費でカツカツ。自分の小遣いなんてない。美容院も半年に1回。服はユニクロのセール品。
「おばさん、これ間違ってるよ」
C美が、B子の作った資料を投げるように返してきた。
「あ、すみません。どこが…」
「全部。おばさん、ちゃんと確認した?」
「はい、確認しましたけど…」
「じゃあなんで間違ってるの?もう、使えないなあ」
C美は溜息をついて、他の同僚に話しかけ始めた。
「ねえ、B子さんってさあ、最近ミス多くない?」
「そうだね。年齢的に厳しいのかも」
「だよねー。うちの会社、なんでこんなおばさん雇ってるんだろ」
聞こえるように言う。
B子は、ただ黙って資料を修正し続けた。
12時。昼休み。
B子は持参した弁当を食べようとした瞬間、携帯が鳴った。
デイサービスからだ。
「B子さん、お母様が他の利用者さんを叩いてしまって…」
「え!すみません、今すぐ…」
「いえ、大丈夫です。ただ、少し興奮されているので、お迎えの時間を早めていただけますか?」
「はい、わかりました」
電話を切ると、C美が笑っていた。
「B子さん、また親?大変だねー。あ、でも今日、残業頼みたいんだけど」
「え、でも今日は…」
「無理?じゃあいいや。正社員じゃないし、強制はできないもんね」
嫌味を言いながら、C美は席を立った。
B子は弁当を食べる気力もなくなった。
15時。定時。
B子は急いで会社を出た。デイサービスに母を迎えに行かなければ。
車で20分。デイサービスに着くと、母は入口で叫んでいた。
「帰る!帰る!あんた誰!」
「お母さん、私だよ。B子だよ」
「知らない!警察呼んで!」
スタッフの方に謝りながら、母を車に乗せる。母は車の中でも暴れ続けた。
家に着くと、父がベッドで呼んでいた。
「B子!トイレ!」
「今行くからね!」
母を部屋に入れて、父をトイレに連れて行く。間に合わず、少し漏れていた。
「ごめんな、B子…」
「いいよ、お父さん。気にしないで」
父の下着を替えて、床を拭く。そのまま夕食の準備。
19時。夫から電話。
「あ、今日も遅くなるから」
「そう…」
「飯、食ったから。じゃあ」
電話は一方的に切れた。
夕食を食べさせて、薬を飲ませて、お風呂に入れて、寝かしつける。
22時。やっと自分の時間。
でも、疲れて何もする気が起きない。
テレビをつけると、若い女性タレントが笑っていた。
「私、毎日楽しいです!」
B子は、テレビを消した。
スマホを開くと、C美のインスタが目に入った。
『今日も楽しかった💕彼氏とディナー🍷』
高そうなレストランで、笑顔のC美。
B子は、スマホを閉じた。
ベッドに入っても、眠れない。
明日も同じ日が続く。
明後日も。
その次も。
「このまま、死ぬまでこの生活なのかな…」
B子は、天井を見つめながらつぶやいた。
でも、この時のB子は、まだ知らなかった。
たった3ヶ月後、自分の人生が180度変わることを。
そして、C美が土下座して謝ってくることを。
【続く】
※次回、B子の人生が崩壊する決定的な事件が起こります。
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